先日、ギリシャの友人から「ガールフレンドのプレゼント用にヨーロッパでは買えない日本らしいギフトを選んでくれないか」と頼まれました。一応承諾したのですが、「日本らしい」ギフト(お土産)を選ぶのって実は結構難しい。
そこで、個人的な経験を踏まえながら「日本らしいお土産」を伝統的な「和」と「今」っぽさから考えてみました。完璧な正解というわけではありませんが1つのアイデアとして参考にしていただければと思います。
和雑貨は海外へのお土産として「鉄板」か。
海外へのお土産といえば、食器やてぬぐいなどの和雑貨を選ばれる方も多いかもしれません。観光地や空港のギフトショップでもよく見かけます。実際私もよく持って行きます。ただ、「定番」だとは思いますが「鉄板」とまではいかないかなと個人的には思います。
以前、猫が好きなアメリカの友人に「招き猫」の置物をあげた時は思った以上に喜んでくれました。2年経ってもキッチンに飾ってくれています。一方、定番の和雑貨も相手の趣味や好みに合わず、さりげなくクローゼットにしまわれてそのままという経験も結構あります。趣味や好みが合えば喜ばれるというのも当たり前と言えば当たり前ですね。
相手が海外の方だからという理由だけで安易に和雑貨を選ぶのは避けた方が良いかもしれません。
それでも趣味も嗜好も全くわからない初対面の方に和雑貨を持って行く時があります。定番ですから(笑)。その時は「その方のために選んだ理由」を丁寧に話します。相手の趣味に合わなくてもこちらの気持ちは伝わりますし、会話のネタにもなります。初対面の時は相手も何を話したらよいか迷うことがあります。多少こじつけでもいいので丁寧に理由を話すのは会話のキッカケになると思います。
ちなみに、もともと日本が好きだったり日本に興味がある方には和雑貨は「鉄板」のお土産になる気がします。普通の日本人以上に興味持ってくれる人もいそうです。
ヒートテックはまあまあウケました。
2018年の冬にフランス在住のアメリカ人夫婦へのお土産としてもって行ったユニクロのヒートテックはある意味好評でした。
相手の趣味嗜好を考えたのではなく実際に使ってもらいたいという思いから選びました。ヒートテックが冬の定番アイテムだと説明をしながら渡した時は「ポカーン」って感じでしたが、1年後に訪ねた時「これ着てるよ」と言ってタンスの中から見せてくれました。冬が寒い地域と知っていたので「ヒートテックが必要なはず」と一方的な理由で選びましたがちょっと嬉しい瞬間でした。
なお、ロンドンやパリのような都市は別として、ヨーロッパの地方ではまだユニクロはギャップやH&Mほど有名なブランドではないかなという印象です。だから珍しいお土産になるかなと思ったのも選んだ理由の1つです。その意味ではアジアでは珍しさはないかもしれません。
伝統的なものではなく「今」日本で流行っているものというのは、なぜ流行っているかの説明が会話のキッカケになる点でもお勧めです。
日本メーカーの電子炊飯器を海外の友人に届ける
これは贈り物ではなく頼まれものだったのですが、2016年頃にフランス在住の中国人の友人に日本ブランドの電子炊飯器を持って行ったことがあります。
「ブランドもグレードも何でもいい、とにかく炊き上がったご飯がおいしいから日本メーカーの炊飯器が欲しい」と頼まれたので購入して持って行きました。渡した時は「こんなに嬉しいんだ?」と思うぐらい本当に喜んでました。
*ちなみに電化製品の場合は対応の電圧が国ごとに異なるので、日本仕様の製品をそのまま持って行っても使用できない場合がありますのでご注意ください。
海外お土産選びのポイントと注意点
海外へのお土産を探す際は、伝統的な意味の和にこだわりすぎず「広い視点で日本らしい」物を選ぶとよいかもしれません。今は世界中の多くの人が同じSNSを使い、持ってるスマホもiPhoneやGalaxy、家の家具もIKEAが人気だったりと、生活様式とまでは言いませんが手にしている物は20年前に比べたら国境の違いをほとんど感じません。だから日本で流行ってるものは海外でもウケるお土産になりえるし、逆に日本にしかない「和」が引き立つお土産になるともいえるかもしれません。
他方で、宗教的な理由や個人のポリシーによって、特定のモノ(例えばアルコールや肉類など)がNGな場合があるので、初めて会う方など相手の事情が分からない場合は注意が必要だと思います。
追記:「ヨーロッパでは買えない」縛りはむずかしい
冒頭のギリシャ人の友人からの依頼に「ヨーロッパで買えない」物という条件がありましたが、今はヨーロッパでもアマゾンなどを使えばほとんど何でも買えちゃいますので、厳密に「ヨーロッパで買えない」ものを探すとなると実は至難のワザかもしれません。